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100万人を破滅させた大銀行の犯罪
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JAN:9784062106955
弁護士である著者のもとに、こんな事例が多数寄せられているという。
「1987年、土木関連の会社を経営する男性は、銀行から熱心に融資を勧められる。
銀行は提案型融資として株投資のために計31億円を強引に貸し付け、それを銀行系列の証券会社で取引させる。
が、結局運用は失敗。
都銀は一転して、男性に融資の回収を迫る」「また1989年、都心で家を買い替え老後の生活を送っていた男性は、都銀支店長の勧誘に押されて無担保状態で次々に株投資のための融資を受ける。
やがて金利が払えなくなり自宅売却を決意したが、支店長に翻意するよう説得されてしまう。
そして1996年ごろに都銀の態度は豹変、ついに自宅は競売にかけられてしまう」 著者は、バブル期の銀行が融資拡大に走り、本来は借金を必要としない高齢者などをねらって相続税対策を名目に変額保険や不動産投資などの提案融資を行い、バブル崩壊後に一転して過酷な取り立てを行ってきた、と指摘する。
著者が問題視する、資金使途を問わない「大型フリーローン」のバブル期の販売件数は100万件以上。
この件に関して著者は、銀行は「犯意なき過ち」ではなく「未必の故意」だったとして厳しく追及する。
さらに、借り手の個人を救済しない裁判所や裁判官、金融行政の不作為にも鋭いメスを入れている。
ポイントである金融消費者保護の法整備の主張は、金融自由化にあって大きな意味をもつものである。
個人向け不良債権処理は終わったというが、本書で光が当てられる「終わり」にできない人たちの存在を見過ごすことはできないだろう。
(棚上 勉) ASIN:4062106957
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